告解室で懺悔をする際は緊張しますよね。
カトリック教会での懺悔(正式には「ゆるしの秘跡」「告解」)における神父のセリフは、ある程度の定型があります。
本記事では、告解室での一連の流れと定型セリフの例を紹介します。
一連の流れと定型のセリフ(8ステップ)

多くの教会では、告解室に「告解の手引き」が設置されており、初めての方でも手順に沿って落ち着いて行うことができるようになっています。
教会や神父によって若干異なることがありますが、神父と懺悔者のセリフの一例を紹介します。
手順7の「ゆるしの言葉(赦罪詞)」は定型で、どの教会、神父も必須です。
1. はじめのあいさつ(神父)
「主があなたの心を開いてくださいますように。回心を呼びかけておられる神の声に、心を開いてください。」
このような一言を添えて、静かに懺悔が始まります。
2. 懺悔者のあいさつと自己紹介(懺悔者)
「父と子と聖霊のみ名によって。アーメン。
最後のゆるしから○○日/○○週間/○○年が経ちました。
今日までの主な罪を告白しました。許しをお願いします。」
3. 神父の励ましと促し(神父)
「神のいつくしみに信頼して、あなたの罪を告白してください。」
4. 懺悔者の罪の告白(懺悔者)
「わたしは最近、SNSで誹謗中傷をしてしまい・・・・」
懺悔者は静かに、自分の良心に基づき、犯した罪を口頭で神父に告白します。
5. 神父の助言・勧め・償いの提示(神父)
「罪は誰にでもありますが、神のいつくしみは限りなく深いものです。
日々の祈りの中で、神との関係を見つめ直していきましょう。
償いとして、『主の祈り』を一回唱えてください。」
懺悔内容に応じて神父が適切なアドバイスや励ましを行います。
6. 悔い改めの祈りの促し(神父・懺悔者)
神父:「それでは、神のゆるしを求め、心から悔い改めの祈りを唱えてください。」
懺悔者は「悔い改めの祈り(痛悔の祈り)」を唱えます。
懺悔者:「わたしの神よ、心からあなたを愛し、罪を悔いて祈ります。
わたしの犯した罪と、これからの誘惑からお守りください。アーメン。」
7. ゆるしの言葉(赦罪詞)(神父・懺悔者)※これは定型・必須
神父:「全能の神、あわれみ深い父は、御子キリストの死と復活によって世をご自分に立ち返らせ、罪のゆるしのために聖霊を注がれました。神が教会の奉仕の務めを通してあなたにゆるしと平和を与えてくださいますように。わたしは父と子と聖霊の御名によって、あなたの罪をゆるします。」
懺悔者:「アーメン」
※赦罪詞(罪をゆるす言葉)は、部分的に省略してはならないとされており、常に定型が使われます。
8. 結びのことば・送り出し(神父)
「神に立ち返り、罪をゆるされた人は幸いです。ご安心ください。」
以上が大まかな流れです。
教会や神父によって若干異なることがありますが、丁寧に導いてくれるため不安がる必要はありません。
神父の守秘義務について

懺悔の内容が漏れてしまわないか心配になる人もいるかと思います。
しかし、懺悔の内容は決して漏れません。
なぜなら、教会法によって守秘義務が発生するためです。
カトリック教会法
第983条
①告解聖史の秘密封印は不可侵である。したがって、告解司祭は言葉や他のいかなる方法でも、そして何らかの理由で参加者を少しでも発説してはならない。
②通訳者がいれば彼も、また告白で罪の情報がどのような方法であっても知られているその他のすべての人々も秘密を守る義務がある。
第984条
①告解司祭は、告白から得た知識を参会者に有害に使用することは、漏洩の危険が全く排除されても絶対に禁止される。
②権威に選任された者は、いつの間に聞いたかにかかわらず、告白から得た罪に関する情報を決して外的統治のために使用することができない。
そのため、たとえ憲法違反、法律違反の内容であっても、決して口外されないため心からの懺悔を行うことができます。
このほかにも、様々な懺悔のやり方を解説している記事が別にあるため、こちらも参考にしてください。
自宅での懺悔

懺悔は必ずしも特定の場所で行う必要はありません。
自宅で静かな時間を取り、心の中で過去の行いを振り返ることも十分に意味があります。
最近では、インターネットを通じて懺悔する人も増えています。
たとえば本サイトでは、懺悔することで免罪符を受け取れます。
完全匿名で簡単な4ステップで気持ちがスッキリと楽になれるため、ぜひご活用ください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、懺悔の一連のセリフを紹介しました。
過去の負い目を懺悔し、神と正しい関係でありましょう。